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上手い。
本当に上手い。
ヴォーカリストとしても、ギタリストとしても、本当に上手い。
『奥田民生』という人はそういうアーティストだと、改めて感じた今日のライヴ。
バッキング専門でリードギターは別に立てるギターヴォーカルというのはプロにも多い。
そんな中、奥田民生という人は、ギタリストとして他のバンドをサポート出来るくらいの腕前。
生み出すギターのフレーズは、60~70年代洋楽ロックを匂わせる、スタンダードでありながら民生テイストもしっかり盛り込まれたモノばかり。
耳なじみもとても良い。
ガツガツせず、でもかっこいい。中音域の抜けの良さは抜群。
ギターソロなどは、大抵のアーティストがガッツリかっこよく見せるために大きなパフォーマンスで前に出て来たりするわけだけれど、民生の場合、
「ちょっといいもの見せたろか?」
と、近所のおにいちゃんが自慢のコレクションを軽く見せびらかしに来たような雰囲気で前に出てきて、さらっとかっこいいソロを聴かせ、さらっと定位置に帰っていくのである。
本人にしたらかなりハイテンションなのかもしれないけれど、傍目にはとにかくさり気ない。
スタジオで練習もしくは気ままなセッションをしているかのよう。
さらには、ギターのガリやアンプの不調までも、神経質にスタッフを走らせることなくサラッと回避してサラッとやり過ごしてしまう柔軟さは、ある意味脱帽。
そんな柔軟さは、MCにも及ぶ。
バックバンドメンバーとの雑談的な会話が、客席も含め、気の合う仲間との好きな場所での会話を思わせる緩い雰囲気。
MC中にほんのちょっと間が空けば、観客はその動向に注目し、あまりにも日常的な何気ない緊張感のない様子に、思わずクスクスっと笑いを漏らしてしまう。
では、やる気なくダラダラとしたステージングなのかというと、そうではない。
そんな緩い雰囲気をステージ全体に振りまいているにも関わらず、ギターの音色・照明等、細部にまでこだわっているなぁ、と感じるのだ。
照明は、アメリカのアニメを見ているよう。
声に至っては、スライドギターならぬスライドヴォーカルとあたしは形容しているのだけれど、低音~高音まで、自在にスライドギターのように動く。
曲によってエフェクトをかけたような声色の微妙な使い分けも、バンドのギタリストとしてのプレイを真っ当しながらする。
本当に器用なアーティストである。
そして、彼のバックバンドメンバーも素晴らしい。
Dr.の湊 雅史は、パワードラマーだけれど曲の抑揚を引き立てるような細かいドラムさばきも多様する。
あたしが、ドラムはメロディー楽器だと思うようになったきっかけのドラマーで、歌うようなドラミングが魅力。
湊雅史ファンでもあるあたし。斜め45度から入って、すくって払うようなシンバルさばきが好きだ。
Ba.の小原 礼は、サディスティックミカバンドのベーシスト。
スタンダードではあるものの、そのスタンダード具合が民生サウンドの遊び感を引き立て、ボトムを堅くなりすぎずにしっかり支えている。
ライヴ中、1曲だけアコーディオンも披露。
ライヴ中に鍵盤を弾くベーシストを見たのは、ポール・マッカートニー以来である。
Key.の斉藤有太は、民生サウンドにこの人あり、というくらいのキーボーディスト。
歌番組・ライヴ問わず、民生のバックでは必ず彼が弾くというくらい、民生のお気に入りのキーボーディストである。
爽快な民生サウンド~アンニュイな民生サウンドまで、幅広く民生風味を損なうことなく表現し尽くす凄腕。
そんな彼らが奏でる音楽は時を忘れさせ、気がつけば2時間15分が経過。
1時間も経っていないのではないかというくらいあっという間の楽しくも緩いライヴで、爽快な気持ちで会場を後にしたのだった。
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